442 :新水:2007/01/08(月) 00:18:16.27 ID:btZWRyC10
<戦争>
「来ないで!!」
その言葉が頭に反響する。
一瞬、何も考えられなくなる。
「ど、どうして……」
「こないでよ人殺しっ!!」
桂湖は、ただ叫ぶ。
「おかしいよ桂湖。だって私、桂湖を守ったんだよ? 私が行動起こしてなかったら、
桂湖は館入に殺されてたんだよ?」
「そんなの知らないっ!!」
完全にパニックを起こしている桂湖。
このまま騒ぐと敵に見つかる。
……おかしいな。私、そんなに生き残りたいとか思ってないのに。
<戦争>
「来ないで!!」
その言葉が頭に反響する。
一瞬、何も考えられなくなる。
「ど、どうして……」
「こないでよ人殺しっ!!」
桂湖は、ただ叫ぶ。
「おかしいよ桂湖。だって私、桂湖を守ったんだよ? 私が行動起こしてなかったら、
桂湖は館入に殺されてたんだよ?」
「そんなの知らないっ!!」
完全にパニックを起こしている桂湖。
このまま騒ぐと敵に見つかる。
……おかしいな。私、そんなに生き残りたいとか思ってないのに。
448 :新水:2007/01/08(月) 00:20:41.73 ID:btZWRyC10
「死んで! ねぇこの部屋から出てよ! 私に人殺しの友達なんていないんだからっ!!」
そうかい。
私は、その程度だったのかい。
人を確かに殺した。コロシタさ。
お前を守るためにな、渡部。
あんた、私が居なかったら間違えなく死んでたよ?
しかも武器がライター? 笑わせるなよ。
「お望みとあらば、出て行きましょう」
私は静かにそう言った。
451 :新水:2007/01/08(月) 00:23:25.35 ID:btZWRyC10
「出て行ってよ! そう早く! そして死んで!!」
壊れたラジオのように叫ぶ渡部が何だかむかついた。
なので、血まみれになっている館入のリュックを掴み、渡部の方へ投げた。
ものすごい爆発音。
目を閉じる。
熱い。熱気が、渡部の方から伝わってくる。
「ぎゃあああああああああああああああああああ」
目を開けると、そこには、火だるまになった渡部がいた。
魔女狩り。火あぶりの刑。
そんなのが教科書に載っていた記憶がある。
魔女って、こんな感じで殺されたんだろうな。
450 :ふじ:2007/01/08(月) 00:23:16.87 ID:nRTLnnag0
そういえば植木は毒入りおにぎり食べなかったのか。
452 :新水:2007/01/08(月) 00:24:21.34 ID:btZWRyC10
>>450
植木はダミーの毒なしおにぎりを食べた後、毒ありおにぎりをまだ持っている。
岩崎に食べさせるために。空腹を紛らわさせてあげようと思って。
453 :くわい:2007/01/08(月) 00:26:21.61 ID:g4rDKYjXO
焼身自殺が一番苦しいんだってな
すぐには死ねないから
454 :新水:2007/01/08(月) 00:27:11.97 ID:btZWRyC10
「熱い熱い!! ぎゃあああああああ! 助けて! 助けてよ奈央!!」
知らない。
恩知らず。死ね。
私が居なければ、何もできないくせに。
何が信じてる、だ。嘘つき。
私は更衣室から出て、扉に鍵をかけた。
細い鉄やすりがあれば外側から鍵をかけるなんて、簡単だ。と前近藤が言っていた。
叫び声はそう長くは続かなかった。
渡部の死体を確認する間もなく私は歩き出した。
【7人】
461 :チコリ:2007/01/08(月) 00:34:04.53 ID:3K64IZzW0
今追いついたが女って怖いな
458 :ピ−ス:2007/01/08(月) 00:31:12.17 ID:JzBgR3sgO
女って怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
456 :新水:2007/01/08(月) 00:30:35.38 ID:btZWRyC10
<恩赦>
「やぁ遠藤」
マミが声をかけてきた。
「調子はどうだい?」
20秒ほど私たちは見つめあった。
汗がとめどなく背中から溢れ出る。
「あ……マミと拓朗は…私たち、殺す?」
「その質問そのまま返す」
拓朗に即答された。
でも、何だか変な安心感。
この2人なら、私たちを殺さないのではないか。
奇妙な安堵。何故だろう。
「でもな遠藤。小原がショットガンこっちに向けてるのはどうにかならないのか」
462 :新水:2007/01/08(月) 00:34:07.04 ID:btZWRyC10
後ろを振り返ると、千明が大きな銃…ショットガンと言うのか…をマミたちに向けて、震えていた。
「大丈夫だよ千明。マミたちは」
「なんでそんなこと言えるの!!」
叫び声。
数瞬、固まる。
「マミだって拓朗だって、武器持ってるじゃん! 私、もう殺し合いは嫌! 嫌!!」
暗い廊下に声だけが響く。
「千明。ちょっと落ち着いてくれ」
マミが困ったような顔をする。
とりあえず、どこかで一回落ち着きたい。
落ち着いて話がしたい。
「じゃとりあえず、体育館で話し合わない?」
「え? 何を?」
拓朗が少しだけ警戒心を露わにする。
「今後のこととか、色々さ。皆疲れてるでしょ?」
463 :新水:2007/01/08(月) 00:36:09.91 ID:btZWRyC10
「……ま、俺たちは構わんよ。な、拓朗」
「…そうだな。じゃ、体育館へ行きますか」
体育館、寒いんだろうな。
何だか生き残れる気がする。
マミも、拓朗も、千明も、コウタも、みんな良い人だから。
だから、生き残ったら一緒に家まで帰ろう。
466 :新水:2007/01/08(月) 00:38:57.24 ID:btZWRyC10
<終わりへ>
もう何もかもが、どうでも良かった。
口では強がっていても、渡部に裏切られたのは結構心に響いている。
体育館に行くと植木が寝息を立てて寝ていた。
なので、ノコギリで静かに首を切断した。
何の抵抗もなく、ただ自転車のタイヤから空気が抜けるような音を出してのこぎりは首に入っていった。
……ここまで来たんだから、全員殺しちゃおうか。
そうしよう。
友達なんて、要らない。
だから神様、願いを聞いて下さい。
私は、生き残りたい。そして本当の友達を作りたい。
それだけ。
470 :新水:2007/01/08(月) 00:40:54.79 ID:btZWRyC10
何が起こったか、最初はわからなかった。
ただドアを開けたら、奈央が居て、
なんか鎌を持って
襲ってきて、
そんで、
条件反射で、
鉄砲撃って、そしたらなんか、いっぱい、
いっぱい、
死んで。
マミが、倒れて。
奈央も、倒れて。
480 :新水:2007/01/08(月) 00:44:47.30 ID:btZWRyC10
ばららららららららららららららららら
ショットガンの音が、空虚に響く。
「マミ!」
拓朗の声だ。
「マミ、大丈夫か! 死ぬなよ! 死ぬなよ絶対!!」
「……馬鹿、おまえ、逃げろって…」
マミのかすれた声。
拓朗の激しい声。
交互に聞こえる。
いいな、友達。
いいな、友達。
私もあんな友達が、欲しかったよ。
心から信じあえる、友達が、欲しかった。
今度生まれてくるときは、男の子がいいな。
なんか、熱い友情みたいのが、生まれそうじゃん。
……馬鹿だ私。死ぬ間際にこんな想像して。
血が腹から容赦なく流れている。
482 :新水:2007/01/08(月) 00:46:18.77 ID:btZWRyC10
そういえば、交換ノート、私の番だったな。
次、誰だっけ?
【5人】
487 :新水:2007/01/08(月) 00:48:42.90 ID:btZWRyC10
「千明!! 何やってるのさ!」
遠藤が私の方に駆け寄ってくる。
かなり怒ってる。私は遠藤のことはなんでもわかる。
「マミ撃ってどうすんのよ!!」
「遠藤」
私は冷たく、できるだけ落ち着いてこういった。
「2人で生き残るって、そう言ったでしょ。私たち、生き残るんだよ。
だから、マミなんかに当たっても良いの」
情けなく私は笑った。
遠藤の目から涙がこぼれていた。
「……そうか、小原」
拓朗の声。
496 :新水:2007/01/08(月) 00:51:40.28 ID:btZWRyC10
「俺たちも……俺たちも、2人で生き残る予定だったんだぜ」
決して怒鳴っていない。
だが、今まで見た拓朗でこれほど怒っている拓朗を見たことがない。
「止めろ拓朗」
下に視線を落とすと、マミがまだ辛うじて生きていた。
「それじゃ、同じことだろ」
「お前は黙ってろマミ」
拓朗が前に進み出る。
「小原。お前、許さないぞ」
「そう」
銃声が響いた。
501 :新水:2007/01/08(月) 00:53:59.53 ID:btZWRyC10
「拓朗。簡単なことじゃないか」
誰の声だ?
遠藤が、その場に倒れる。
「さっき音楽室によって瀧口の小銃を拝借させてもらったのだが、中々いい具合に打てるね」
コウタ。
コウタだ。村端コウタ。
マミと拓朗とコウタと千明は、信じてるから。
遠藤が、5組でそう笑いながら言っていた。
507 :新水:2007/01/08(月) 00:56:10.93 ID:btZWRyC10
目の前が、真っ暗になる。
「小原にも、思い知らせてあげたよ。相棒が居なくなるってことをさ」
コウタの、抑揚の無い声。
「……………」
遠藤。
遠藤。
遠藤。
死んでないよね?
助けてくれたもんね? 遠藤! 死ンじゃ嫌だ。
仇をウツ
510 :新水:2007/01/08(月) 00:58:50.06 ID:btZWRyC10
「何勝手に人殺してるんだよ」
乾いた音。銃声だった。
コウタが倒れた。
「俺はまだ死んでないっての……いやもうやばいか。ハハハ」
マミが微かに笑った。
手にはカラシニコフが握られている。
「なんで……なんで生き残ってるのさ…」
「コウタ。誰も居なくなってから来ればしなかったの………」
マミの言葉は、途中で切れた。
【3人】
515 :豊水:2007/01/08(月) 01:01:28.69 ID:btZWRyC10
「で」
俺は一歩進み出る。
「お前は、俺をどうする」
小原の方へ歩く。
「た……たくろうは…どうするの?」
「俺はお前に質問しているのだが」
……遠藤。あなたならこんなとき、どうしましたか?
「……遠藤、まだ生きてる?」
声をかけてみる
「……きる…」
本当にかすかに、声がした。遠藤の声が。
520 :豊水:2007/01/08(月) 01:03:44.45 ID:btZWRyC10
「千明。今日さ……一時間目なんだったっけ?」
遠藤の声が急にはっきりする。
「え?」
「今日確か体育だよね? 私からだ動かすの苦手でさ、千明も確か苦手だよね? うん。
でも近藤とか凌とか、マミとか拓朗とかはいっつも楽しそうに運動してるわけよ。
あいつらってちょっと変わってるよねー」
夢でも、見ているのだろうか。
遠藤は、何を見ているのだろう。
524 :豊水:2007/01/08(月) 01:06:17.29 ID:btZWRyC10
「で、今日私掃除当番だからちょっと遅れるよ。だから、待っててね。先帰ったら嫌だよ?
そんで帰りにコンビニよって千明の大好きな午後の紅茶でも買おうか?」
「もうやめてよ遠藤!!」
もうやめてくれ。
苦しい。
もうやめてくれ。
「遠藤待ってるよ。ずっと待ってるからぁ!!! 玄関ででも体育館でも、待ってるから!!
だから……」
だから………だから…
524 :豊水:2007/01/08(月) 01:06:17.29 ID:btZWRyC10
「で、今日私掃除当番だからちょっと遅れるよ。だから、待っててね。先帰ったら嫌だよ?
そんで帰りにコンビニよって千明の大好きな午後の紅茶でも買おうか?」
「もうやめてよ遠藤!!」
もうやめてくれ。
苦しい。
もうやめてくれ。
「遠藤待ってるよ。ずっと待ってるからぁ!!! 玄関ででも体育館でも、待ってるから!!
だから……」
だから………だから…
526 :豊水:2007/01/08(月) 01:07:06.94 ID:btZWRyC10
「一緒に、帰ろう」
530 :豊水:2007/01/08(月) 01:09:26.06 ID:btZWRyC10
「当たり前……ケホッ」
遠藤の流暢な声がいきなり途切れた。
「千明……これって…夢?」
夢かもしれない。夢かもしれないな。
夢から醒めよう。
またみんなで、楽しい学校生活を送ろう。
マミと拓朗。小松と前田。
ちょっと意味がわからない館入。お調子者のコウタ。
凌。ユカ。ミキカ。植木。マタマ。スケミ。瞳。
みんなと、一緒に。
535 :豊水:2007/01/08(月) 01:12:17.92 ID:btZWRyC10
「拓朗」
私は拓朗にショットガンを手渡した。
「これって多分、夢だよ。だってこんなことあるわけないもん。だから」
「いや、お前ら二人で生き延びれば良いよ」
拓朗は少しだけ微笑んだ。
「お前、遠藤のことがすきなんだろ?」
「うん!!」
「そりゃ……な。俺もお前の事、」
好きだった、とは言えないな。
せめて最後くらい、かっこよく。
540 :豊水:2007/01/08(月) 01:14:54.07 ID:btZWRyC10
「またな、千明」
千明、お前の事好きだったよ。
……最後までいえなかったな。マタマやマミと違って、勇気ないよ俺。
遠藤と二人で、幸せにな。
あー。学校って、楽しかったのかもな。
銃声とともに、拓朗の頭が飛ぶ。
ゼリー状の物体が、そこらじゅうに飛び散る。
【2人】
547 :豊水:2007/01/08(月) 01:16:37.50 ID:btZWRyC10
「遠藤」
もうすでに、事切れているかもしれない。
もう心臓の音も聞こえない。
それでも私は呼びかける。遠藤に。
遠藤が反応するまで、ずっと。
私の声が、届くまで。
552 :豊水:2007/01/08(月) 01:18:14.26 ID:btZWRyC10
一緒に、帰ろう?
遠藤、一緒に、帰ろう?
気のせいかもしれないけど、
遠藤が少し、ほんの少しだけど、
微笑んだ気がした。
……千明、帰ろうか?
【1人】
555 :豊水:2007/01/08(月) 01:19:15.30 ID:btZWRyC10
この先
CDやMP3ある方はひぐらしのなく頃に解エンディング「空のむこう」ききながら
読んで下さい。
565 :豊水:2007/01/08(月) 01:22:31.00 ID:btZWRyC10
<うちへ>
救出され、私は他の学校へ通うこととなった。
私は、何度も自殺しようとした。
けど、出来なかった。寸前で思いとどまった。
夢に遠藤が出てくることがある。
遠藤はいつも決まってこう言う。
「さき帰って、ごめんね。待っててくれたのにね」
でも私はこう言う。いや言いたい。
「また明日会おうよ。学校で」
572 :豊水:2007/01/08(月) 01:25:29.74 ID:btZWRyC10
小原千明は、今でも生きている。
でも一人じゃない。遠藤が、マミが、拓朗が、居る。
それだけ。
たまに、元の学校に行って見る。
もう綺麗に掃除されて、殺しあった形跡なんてないけど。
でも、玄関に座って、こう呟いてみたりする。
「待ってるよ、遠藤」
576 :豊水:2007/01/08(月) 01:26:56.30 ID:btZWRyC10
第一回 校内バトルロワイアル
完
「死んで! ねぇこの部屋から出てよ! 私に人殺しの友達なんていないんだからっ!!」
そうかい。
私は、その程度だったのかい。
人を確かに殺した。コロシタさ。
お前を守るためにな、渡部。
あんた、私が居なかったら間違えなく死んでたよ?
しかも武器がライター? 笑わせるなよ。
「お望みとあらば、出て行きましょう」
私は静かにそう言った。
451 :新水:2007/01/08(月) 00:23:25.35 ID:btZWRyC10
「出て行ってよ! そう早く! そして死んで!!」
壊れたラジオのように叫ぶ渡部が何だかむかついた。
なので、血まみれになっている館入のリュックを掴み、渡部の方へ投げた。
ものすごい爆発音。
目を閉じる。
熱い。熱気が、渡部の方から伝わってくる。
「ぎゃあああああああああああああああああああ」
目を開けると、そこには、火だるまになった渡部がいた。
魔女狩り。火あぶりの刑。
そんなのが教科書に載っていた記憶がある。
魔女って、こんな感じで殺されたんだろうな。
450 :ふじ:2007/01/08(月) 00:23:16.87 ID:nRTLnnag0
そういえば植木は毒入りおにぎり食べなかったのか。
452 :新水:2007/01/08(月) 00:24:21.34 ID:btZWRyC10
>>450
植木はダミーの毒なしおにぎりを食べた後、毒ありおにぎりをまだ持っている。
岩崎に食べさせるために。空腹を紛らわさせてあげようと思って。
453 :くわい:2007/01/08(月) 00:26:21.61 ID:g4rDKYjXO
焼身自殺が一番苦しいんだってな
すぐには死ねないから
454 :新水:2007/01/08(月) 00:27:11.97 ID:btZWRyC10
「熱い熱い!! ぎゃあああああああ! 助けて! 助けてよ奈央!!」
知らない。
恩知らず。死ね。
私が居なければ、何もできないくせに。
何が信じてる、だ。嘘つき。
私は更衣室から出て、扉に鍵をかけた。
細い鉄やすりがあれば外側から鍵をかけるなんて、簡単だ。と前近藤が言っていた。
叫び声はそう長くは続かなかった。
渡部の死体を確認する間もなく私は歩き出した。
【7人】
461 :チコリ:2007/01/08(月) 00:34:04.53 ID:3K64IZzW0
今追いついたが女って怖いな
458 :ピ−ス:2007/01/08(月) 00:31:12.17 ID:JzBgR3sgO
女って怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
456 :新水:2007/01/08(月) 00:30:35.38 ID:btZWRyC10
<恩赦>
「やぁ遠藤」
マミが声をかけてきた。
「調子はどうだい?」
20秒ほど私たちは見つめあった。
汗がとめどなく背中から溢れ出る。
「あ……マミと拓朗は…私たち、殺す?」
「その質問そのまま返す」
拓朗に即答された。
でも、何だか変な安心感。
この2人なら、私たちを殺さないのではないか。
奇妙な安堵。何故だろう。
「でもな遠藤。小原がショットガンこっちに向けてるのはどうにかならないのか」
462 :新水:2007/01/08(月) 00:34:07.04 ID:btZWRyC10
後ろを振り返ると、千明が大きな銃…ショットガンと言うのか…をマミたちに向けて、震えていた。
「大丈夫だよ千明。マミたちは」
「なんでそんなこと言えるの!!」
叫び声。
数瞬、固まる。
「マミだって拓朗だって、武器持ってるじゃん! 私、もう殺し合いは嫌! 嫌!!」
暗い廊下に声だけが響く。
「千明。ちょっと落ち着いてくれ」
マミが困ったような顔をする。
とりあえず、どこかで一回落ち着きたい。
落ち着いて話がしたい。
「じゃとりあえず、体育館で話し合わない?」
「え? 何を?」
拓朗が少しだけ警戒心を露わにする。
「今後のこととか、色々さ。皆疲れてるでしょ?」
463 :新水:2007/01/08(月) 00:36:09.91 ID:btZWRyC10
「……ま、俺たちは構わんよ。な、拓朗」
「…そうだな。じゃ、体育館へ行きますか」
体育館、寒いんだろうな。
何だか生き残れる気がする。
マミも、拓朗も、千明も、コウタも、みんな良い人だから。
だから、生き残ったら一緒に家まで帰ろう。
466 :新水:2007/01/08(月) 00:38:57.24 ID:btZWRyC10
<終わりへ>
もう何もかもが、どうでも良かった。
口では強がっていても、渡部に裏切られたのは結構心に響いている。
体育館に行くと植木が寝息を立てて寝ていた。
なので、ノコギリで静かに首を切断した。
何の抵抗もなく、ただ自転車のタイヤから空気が抜けるような音を出してのこぎりは首に入っていった。
……ここまで来たんだから、全員殺しちゃおうか。
そうしよう。
友達なんて、要らない。
だから神様、願いを聞いて下さい。
私は、生き残りたい。そして本当の友達を作りたい。
それだけ。
470 :新水:2007/01/08(月) 00:40:54.79 ID:btZWRyC10
何が起こったか、最初はわからなかった。
ただドアを開けたら、奈央が居て、
なんか鎌を持って
襲ってきて、
そんで、
条件反射で、
鉄砲撃って、そしたらなんか、いっぱい、
いっぱい、
死んで。
マミが、倒れて。
奈央も、倒れて。
480 :新水:2007/01/08(月) 00:44:47.30 ID:btZWRyC10
ばららららららららららららららららら
ショットガンの音が、空虚に響く。
「マミ!」
拓朗の声だ。
「マミ、大丈夫か! 死ぬなよ! 死ぬなよ絶対!!」
「……馬鹿、おまえ、逃げろって…」
マミのかすれた声。
拓朗の激しい声。
交互に聞こえる。
いいな、友達。
いいな、友達。
私もあんな友達が、欲しかったよ。
心から信じあえる、友達が、欲しかった。
今度生まれてくるときは、男の子がいいな。
なんか、熱い友情みたいのが、生まれそうじゃん。
……馬鹿だ私。死ぬ間際にこんな想像して。
血が腹から容赦なく流れている。
482 :新水:2007/01/08(月) 00:46:18.77 ID:btZWRyC10
そういえば、交換ノート、私の番だったな。
次、誰だっけ?
【5人】
487 :新水:2007/01/08(月) 00:48:42.90 ID:btZWRyC10
「千明!! 何やってるのさ!」
遠藤が私の方に駆け寄ってくる。
かなり怒ってる。私は遠藤のことはなんでもわかる。
「マミ撃ってどうすんのよ!!」
「遠藤」
私は冷たく、できるだけ落ち着いてこういった。
「2人で生き残るって、そう言ったでしょ。私たち、生き残るんだよ。
だから、マミなんかに当たっても良いの」
情けなく私は笑った。
遠藤の目から涙がこぼれていた。
「……そうか、小原」
拓朗の声。
496 :新水:2007/01/08(月) 00:51:40.28 ID:btZWRyC10
「俺たちも……俺たちも、2人で生き残る予定だったんだぜ」
決して怒鳴っていない。
だが、今まで見た拓朗でこれほど怒っている拓朗を見たことがない。
「止めろ拓朗」
下に視線を落とすと、マミがまだ辛うじて生きていた。
「それじゃ、同じことだろ」
「お前は黙ってろマミ」
拓朗が前に進み出る。
「小原。お前、許さないぞ」
「そう」
銃声が響いた。
501 :新水:2007/01/08(月) 00:53:59.53 ID:btZWRyC10
「拓朗。簡単なことじゃないか」
誰の声だ?
遠藤が、その場に倒れる。
「さっき音楽室によって瀧口の小銃を拝借させてもらったのだが、中々いい具合に打てるね」
コウタ。
コウタだ。村端コウタ。
マミと拓朗とコウタと千明は、信じてるから。
遠藤が、5組でそう笑いながら言っていた。
507 :新水:2007/01/08(月) 00:56:10.93 ID:btZWRyC10
目の前が、真っ暗になる。
「小原にも、思い知らせてあげたよ。相棒が居なくなるってことをさ」
コウタの、抑揚の無い声。
「……………」
遠藤。
遠藤。
遠藤。
死んでないよね?
助けてくれたもんね? 遠藤! 死ンじゃ嫌だ。
仇をウツ
510 :新水:2007/01/08(月) 00:58:50.06 ID:btZWRyC10
「何勝手に人殺してるんだよ」
乾いた音。銃声だった。
コウタが倒れた。
「俺はまだ死んでないっての……いやもうやばいか。ハハハ」
マミが微かに笑った。
手にはカラシニコフが握られている。
「なんで……なんで生き残ってるのさ…」
「コウタ。誰も居なくなってから来ればしなかったの………」
マミの言葉は、途中で切れた。
【3人】
515 :豊水:2007/01/08(月) 01:01:28.69 ID:btZWRyC10
「で」
俺は一歩進み出る。
「お前は、俺をどうする」
小原の方へ歩く。
「た……たくろうは…どうするの?」
「俺はお前に質問しているのだが」
……遠藤。あなたならこんなとき、どうしましたか?
「……遠藤、まだ生きてる?」
声をかけてみる
「……きる…」
本当にかすかに、声がした。遠藤の声が。
520 :豊水:2007/01/08(月) 01:03:44.45 ID:btZWRyC10
「千明。今日さ……一時間目なんだったっけ?」
遠藤の声が急にはっきりする。
「え?」
「今日確か体育だよね? 私からだ動かすの苦手でさ、千明も確か苦手だよね? うん。
でも近藤とか凌とか、マミとか拓朗とかはいっつも楽しそうに運動してるわけよ。
あいつらってちょっと変わってるよねー」
夢でも、見ているのだろうか。
遠藤は、何を見ているのだろう。
524 :豊水:2007/01/08(月) 01:06:17.29 ID:btZWRyC10
「で、今日私掃除当番だからちょっと遅れるよ。だから、待っててね。先帰ったら嫌だよ?
そんで帰りにコンビニよって千明の大好きな午後の紅茶でも買おうか?」
「もうやめてよ遠藤!!」
もうやめてくれ。
苦しい。
もうやめてくれ。
「遠藤待ってるよ。ずっと待ってるからぁ!!! 玄関ででも体育館でも、待ってるから!!
だから……」
だから………だから…
524 :豊水:2007/01/08(月) 01:06:17.29 ID:btZWRyC10
「で、今日私掃除当番だからちょっと遅れるよ。だから、待っててね。先帰ったら嫌だよ?
そんで帰りにコンビニよって千明の大好きな午後の紅茶でも買おうか?」
「もうやめてよ遠藤!!」
もうやめてくれ。
苦しい。
もうやめてくれ。
「遠藤待ってるよ。ずっと待ってるからぁ!!! 玄関ででも体育館でも、待ってるから!!
だから……」
だから………だから…
526 :豊水:2007/01/08(月) 01:07:06.94 ID:btZWRyC10
「一緒に、帰ろう」
530 :豊水:2007/01/08(月) 01:09:26.06 ID:btZWRyC10
「当たり前……ケホッ」
遠藤の流暢な声がいきなり途切れた。
「千明……これって…夢?」
夢かもしれない。夢かもしれないな。
夢から醒めよう。
またみんなで、楽しい学校生活を送ろう。
マミと拓朗。小松と前田。
ちょっと意味がわからない館入。お調子者のコウタ。
凌。ユカ。ミキカ。植木。マタマ。スケミ。瞳。
みんなと、一緒に。
535 :豊水:2007/01/08(月) 01:12:17.92 ID:btZWRyC10
「拓朗」
私は拓朗にショットガンを手渡した。
「これって多分、夢だよ。だってこんなことあるわけないもん。だから」
「いや、お前ら二人で生き延びれば良いよ」
拓朗は少しだけ微笑んだ。
「お前、遠藤のことがすきなんだろ?」
「うん!!」
「そりゃ……な。俺もお前の事、」
好きだった、とは言えないな。
せめて最後くらい、かっこよく。
540 :豊水:2007/01/08(月) 01:14:54.07 ID:btZWRyC10
「またな、千明」
千明、お前の事好きだったよ。
……最後までいえなかったな。マタマやマミと違って、勇気ないよ俺。
遠藤と二人で、幸せにな。
あー。学校って、楽しかったのかもな。
銃声とともに、拓朗の頭が飛ぶ。
ゼリー状の物体が、そこらじゅうに飛び散る。
【2人】
547 :豊水:2007/01/08(月) 01:16:37.50 ID:btZWRyC10
「遠藤」
もうすでに、事切れているかもしれない。
もう心臓の音も聞こえない。
それでも私は呼びかける。遠藤に。
遠藤が反応するまで、ずっと。
私の声が、届くまで。
552 :豊水:2007/01/08(月) 01:18:14.26 ID:btZWRyC10
一緒に、帰ろう?
遠藤、一緒に、帰ろう?
気のせいかもしれないけど、
遠藤が少し、ほんの少しだけど、
微笑んだ気がした。
……千明、帰ろうか?
【1人】
555 :豊水:2007/01/08(月) 01:19:15.30 ID:btZWRyC10
この先
CDやMP3ある方はひぐらしのなく頃に解エンディング「空のむこう」ききながら
読んで下さい。
565 :豊水:2007/01/08(月) 01:22:31.00 ID:btZWRyC10
<うちへ>
救出され、私は他の学校へ通うこととなった。
私は、何度も自殺しようとした。
けど、出来なかった。寸前で思いとどまった。
夢に遠藤が出てくることがある。
遠藤はいつも決まってこう言う。
「さき帰って、ごめんね。待っててくれたのにね」
でも私はこう言う。いや言いたい。
「また明日会おうよ。学校で」
572 :豊水:2007/01/08(月) 01:25:29.74 ID:btZWRyC10
小原千明は、今でも生きている。
でも一人じゃない。遠藤が、マミが、拓朗が、居る。
それだけ。
たまに、元の学校に行って見る。
もう綺麗に掃除されて、殺しあった形跡なんてないけど。
でも、玄関に座って、こう呟いてみたりする。
「待ってるよ、遠藤」
576 :豊水:2007/01/08(月) 01:26:56.30 ID:btZWRyC10
第一回 校内バトルロワイアル
完
▼この記事へのコメント<(あれば表示)
イイハナシダナー
2007/01/09(火) 19:23:38 | URL | by (#z4yZ0wzc) [ 編集]
これは黒歴史に修まる代物じゃないな
2007/01/10(水) 00:28:06 | URL | by (#-) [ 編集]
泣けた
2007/01/11(木) 07:32:32 | URL | by (#-) [ 編集]
全米が泣いた
2007/01/11(木) 22:59:01 | URL | by覇王樹 (#-) [ 編集]
2007/01/15(月) 15:19:57 | URL | by (#-) [ 編集]
感動した!!
読んで損はなかったよ。
読んで損はなかったよ。
2007/01/26(金) 12:01:09 | URL | by (#-) [ 編集]
これはいい作品だ
2007/02/17(土) 17:25:01 | URL | by薪 飛龍 (#-) [ 編集]
感動したぞー
2007/03/05(月) 02:27:29 | URL | by (#-) [ 編集]
やっぱり、何度読んでも感動するな!!
2007/03/08(木) 05:07:17 | URL | by (#-) [ 編集]
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大塚愛はしゃぎ過ぎてパンツ丸見え! まさかのハプニングと思いきや結構平気?
2007/01/11(木) 19:58:11) | 芸能 ニュース
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